病院長あいさつ

医療法人笠寺病院は、昭和21年6月にこの地で開院して以来、地元の皆さんに開かれた病院として、安心と安全な医療を提供するよう努めてきました。外来は、内科、外科を常勤医師が担当し、整形外科、皮膚科、脳神経内科等、専門的な分野の診療科は、名古屋市立大学病院の専門医が担当しております。平成24年5月の新病院開院時には、消化器内視鏡センターを設置し、胃カメラ、大腸カメラ等さまざまな内視鏡検査を実施しています。また、消化器疾患を中心に胆石症、鼠径ヘルニアなどの手術を行っています。 
 
平成30年9月には「2025年問題」に対応すべく、3病棟すべてを「地域包括ケア病棟」に変更しました。この地域包括ケア病棟は、自宅からの入院だけでなく、急性期病院での治療後、自宅に直接戻ることに不安がある方を受け入れ、自宅や施設へ戻るための支援も行っています。 
退院後も平成28年4月に開設した「笠てる訪問看護ステーション・居宅介護支援事業所」を利用していただくことにより、患者さんが安心して自宅や施設で過ごせるようにサポートを行っています。令和元年からは、24時間対応の訪問診療も開始しました。 
 
地域にある医療・介護の資源をさらに活用し、国の医療政策の根幹である地域包括ケアを地元の環境に適した形にして皆さんへ提供していきます。 
今後も笠寺病院をよろしくお願いします。

病院長 春日井貴雄

理念

自利利他の精神に基づいて、信頼と満足の医療を目指します

解釈

自利利他とは、相手が利となるよう幸福を願って行動することで、自らも幸福になれるという仏教用語です。
笠寺の地名の由来は笠寺観音の通称で知られている「笠覆寺(りゅうふくじ)」に伝わる玉照姫(たまてるひめ)伝説によるものとされています。
ある雨の日、ずぶ濡れだった観音さまを見た一人の女性が、かぶっていた笠を観音さまにかぶせました。後日、京からやってきた青年貴族・藤原兼平(ふじわらのかねひら)公はその行いに感銘を受け、女性は兼平公にみそめられ、妻となり「玉照姫」と呼ばれるようになったとされています。
ご夫妻はこの巡り合わせを観音さまに深く感謝し、この地にお堂を建て、姫が観音さまに笠をかぶせたことから、寺の名を「笠覆寺」とし、笠寺の名の由来になったと平安時代末期から言われ続けています。

玉照姫のこの純粋な行いの本質こそが、自利利他の精神であり、笠寺の名を頂いた笠寺病院職員の理念です。

基本方針

患者本位の安心・安全な全人的医療の提供をします。

常に研鑽に努め、医学的、経済的、社会的、適正な模範的医療を提供します。

地域の医療機関等と連携し、在宅支援病院(※1)として開かれた病院づくりを目指します。

地域包括ケアシステム(※2)を通して地域の皆さまの健康と福祉に貢献します。

地域の皆さまのニーズを反映した健全な病院運営に取り組みます。

1)24時間365日体制で往診や訪問看護を行う病院。在宅医療を推進するため、2008年の医療保険制度改正によって新設された診療報酬上の制度で、200床未満の病院が登録できる。

2)団塊の世代が75歳以上となる2025年へ向けて、高齢者が尊厳を保ちながら、重度な要介護状態となっても、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けるため、住まい、医療、介護、予防、生活支援が、日常生活の場で一体的に提供できる地域での体制。

院章(シンボルマ-ク)の由来

マ-クの「K」は笠寺病院の頭文字と人をイメ-ジしています。
緑色は患者さんを、青色は笠寺病院スタッフをイメ-ジし、笠寺病院スタッフが患者さんをささえるという思いが込められています。

患者の権利章典

患者さんは、人間としての尊厳を有しながら医療を受ける権利を持っています。
また、医療は、患者さんと医療提供者とが互いの信頼関係に基づき、協働してつくり上げていくものであり、患者さんに主体的に参加していただくことが必要です。
笠寺病院は、このような考え方に基づき、ここに「患者権利章典」を制定します。

平等で良質な医療を受ける権利
患者さんは、人格や意思が尊重され、質の高い医療を平等かつ安全に受けることができます。

医療上の情報を知る権利
患者さんは、ご自身の病気や治療について知ることができるとともに、十分でわかりやすい説明を受けることができます。

選択の自由の権利
患者さんは、ご自身の受ける治療について、ご自身で選択し変更することができます。また、他の医師の意見を求めることができます。

自己決定の権利
十分な説明と情報提供を受けたうえで、治療方法などを自らの意思で選択する権利があります。

個人情報が保護される権利
患者さんのプライバシーは十分に尊重されるとともに、個人情報は厳正に保護されます。

患者さんへのお願い

病院では様々な医療を提供しております。
次のことを十分ご理解いただき、適切な医療の提供にご協力くださいますようお願い申し上げます。

良質な医療を実現するために、患者さんご自身の健康に関する情報をできるだけ正確にお話しください。

治療上必要なルールはお守りください。また、治療を受けていて異常を感じたらすぐにお知らせください。

すべての患者さんが適切な医療を受けられるようにするため、他の患者さんの迷惑にならないようご配慮ください。

当院では原則として入院患者さん全員にご本人確認のため、氏名・生年月日が印字されたリストバンドをつけていただいております。ご協力お願いいたします。

当院では、患者さんの安全を守ることを第一に診療を行っておりますが、他の患者さんや病院職員に対して、セクシャルハラスメント、暴力行為、大声または暴言、脅迫的言動などの迷惑行為があった場合には、診療をお断りすることがあります。何卒ご理解くださいますようお願いいたします。

職員への謝礼などはお受けいたしておりません。お気遣いのないようお願いいたします。

当院の取り組み・指針